歯科コラム

増えています!~歯ぎしり、噛みしめ癖のお話~

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あなたは歯ぎしりの自覚はありますか

こんにちは、江戸川区一之江の矯正治療専門クリニック、ステラ矯正歯科院長の西田です。

「歯ぎしりしてたよ」…朝起きたとき、家族やベッドパートナーから、そんなことを言われたことありませんか。

歯ぎしりや噛みしめがおこるのは、睡眠時や、何かに夢中になって打ち込んでいる時が多いと言われています。

無意識のため本人は気付いていないということが多々あります。

人間の噛む力は40~60kgで、自分の体重とほぼ同じと言われています。食事の際は、その1/2~1/4程度の力で自然と加減しながら噛んでいます。

ところが、歯ぎしりが起きるとされているノンレム睡眠中の歯ぎしりは、脳も休んでしまっているため制御が効かず数倍から数十倍、加減なく噛んでしまうというデータがあります。噛みしめ癖の場合も同様です。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりには大きく3つの種類があります。

【 グラインディング 】

「ギリギリ」「キリキリ」「ギシギシ」と歯をすり合わせる歯ぎしりです。

一般的で最も多いタイプです。歯を横にずらしながら歯をこすり合わせ、「ギシギシ」音を出します。この歯ぎしりは周囲の人に指摘されてはじめて自覚することがあります。

睡眠中に多くおこる症状で、歯の磨耗をおこしてしまいます。

【 クレンチング 】

食べたり飲み込んだりする時以外は、人の歯と歯は接触していないのが生理的な状態です。クレンチングは上下の歯を強い力で噛み締める癖で、食いしばり、噛み締めの状態です。力を入れる時に食いしばるように、就寝時に力が入ってしまい、噛み締めたままになっています。

音が出ないために他人から指摘されることもなく、自覚している方はほとんどいません。

最近は、パソコン作業や家事などの作業時にも常に歯と歯が接触して噛みしめをしている人が多々います。この癖をTooth Contact Habit (TCH)と呼びます。

【 タッピング 】

歯を「カチカチ」と小刻みに歯を打ち鳴らす歯ぎしりのことです。歯ぎしりのタイプとしてはあまり多くありません。

歯ぎしりのサイン

みなさん、次の様な症状はありませんか?

・家族や友人などから、歯ぎしりを指摘されたことがある

・舌の側面が真っすぐではなく、波型に歯型がついている

・頬っぺたの内側に白い波線がある、歯型がついている

・食事のときに口を開けにくいことがある

・ふと気付くと歯と歯が噛んでいることがある

・歯の山がすり減ってきてしまっている

・朝起きると顎(あご)が痛い、またはこわばりを感じることがある

・歯にひびが入る、割れてしまった

・歯の歯茎の近くがV字にへこんでいる

・エラが張ってきた気がする

・慢性的な頭痛や肩こりに悩まされている

・歯の詰めものがはずれたり、割れたりしたことがある

歯ぎしりを放置していると、知覚過敏にもなりやすくなります。

一度削れてすり減ってしまった歯は健康な状態の歯には戻せません。

歯ぎしりの原因

1.ストレス

ストレスは、歯ぎしりの最大の原因のひとつです。

ストレスによって精神的な疲労が重なり、歯ぎしりが多くなる傾向があります。

2. かみ合わせ

上下の歯の噛み合わせが悪いと、歯ぎしりを起こすケースがあります。

また、歯の治療後に噛み合わせが変化することもあります。一部の歯だけが強く当たることで歯ぎしりの原因となることもあります。

3.職種

スポーツ選手や運搬業務など、日頃から食いしばることが多いお仕事の方は歯ぎしりが発生しやすくなります。日中、食いしばりが多いと、就寝中でも知らないうちに筋肉が緊張しがちになり、歯ぎしりをおこすことがあります。

歯ぎしりの原因は主にストレス、歯並びや噛み合わせ、日常の噛み締める癖などさまざまな原因が考えられています。歯ぎしりは就寝中のことなので、自分ではなかなか気づくことができません。疲れている時など就寝中に1度くらい歯ぎしりをしますが、普通であれば10分〜15分程度でおさまります。

歯ぎしりがあると…

歯ぎしりが習慣化している人の場合は、毎晩1時間以上も続くことがあります。

歯ぎしりは非常に強い力(食事の時に歯にかかる力は3㎏~10㎏に対し、睡眠時の歯ぎしりは歯にかかる力が300㎏~900㎏もあります)で歯をこすり合わせています。

そのため、歯をすり減らしたり、割れることがあります。また、知覚過敏を進行させたり、顎(あご)やその周辺の筋肉の障害を高め血流も悪くなり、頭痛や、肩こりの原因にもなります。

その他にも、睡眠時無呼吸症候群と歯ぎしりにも関係があるという報告があります。睡眠時無呼吸の症状の前に歯ぎしりが出やすいというものです。まだはっきりとした因果関係はわかっていませんが、歯ぎしりがひどい場合は睡眠時無呼吸の症状がないか確認してみてもいいでしょう。

たかが歯ぎしりと 簡単に考えてしまいがちですが、習慣になっている方は予防や治療をすることが大切です。

「歯ぎしり」「噛みしめ癖」がカラダ及ぼす悪影響

1.歯へのダメージ

歯と歯が大きな力で擦り合うため、歯の摩耗、歯の破折、歯がしみるなどの症状が出ることがあります。歯は食物を噛む時のような垂直的な力には抵抗する力を持っていますが、ぎりぎりと歯と歯を接触するような横からの力には弱いので、長時間横の揺さぶりの力を受けてしまうと応力によって歯茎の境目あたりのエナメル質がかけてしまいます。そのため知覚過敏が生じてきます。

2. 歯周病の悪化

歯ぎしりによって強い力がかかると歯を支える歯茎や歯槽骨にも悪影響を及ぼします。歯周病は歯茎や歯槽骨に炎症が起きる病気ですが、部分的に強い力がかかると炎症反応が進んでしまいます。そのためかみ合わせが悪く負担がかかった歯に歯ぎしりによる力がかかった場合より寿命が短くなってしまいます。

3.顎(がく)関節症になるリスク

歯ぎしりは、強い力で噛み合い、下顎(したあご)が前後左右に動きます。

下顎は、顎(がく)関節と繋がっており、過度な負担をかけると顎関節症を引きおこしやすくなります。

4.肩こりや頭痛の原因

歯への過度な負担は、顎関節以外にも関与する筋肉が筋緊張をおこしやすくなり、繋がる首や肩、背中にも影響して肩こり、頭痛などが生じる場合があります。

5.歯並びが変化してしまう

歯と歯が強い力でぶつかり合う歯ぎしりは、歯が動く原因となり、歯並びに変化がおこります。歯並びが適切な状態から変化することで、咀嚼(そしゃく)機能の低下、歯周病の悪化や虫歯が発生しやすくなります。

歯ぎしりの改善方法

では、どのようにしたらこの「歯ぎしり」を改善できるのか、その方法についてご紹介いたしましょう。

歯ぎしりの予防(対策)方法

• 就寝前の首と肩のマッサージ

• 就寝前の首と肩のストレッチ、リラックス

• 枕を低いものにかえてみる

• 寝る姿勢を変えてみる

• 「ナイトガード」を使用する

高い枕を使用していると首が前傾するため余計噛みしめや歯ぎしりが起きやすくなります。バスタオルを折って使用するなどして薄めの枕にすると頭が後傾するので噛みしめが起きにくくなります。

最後の「ナイトガード」をご存じですか?歯を守るために就寝前に付けて寝るマウスピースです。歯型をとり、患者様専用のマウスピースを作ります。マウスピースを使うことで、歯ぎしりにより歯と歯が直接、接触しないようにします。ただしこの方法はあくまでも対処療法でマウスピースの厚みによりかえって歯ぎしりが悪化する場合もあります。

噛みしめ癖の改善方法

日中の噛みしめ癖TCHを改善することで就寝時もこの症状を軽減できるとされているので、木野先生の習慣逆転法によるTCHの改善方法をご紹介致します。

1同じ色、同じ形の紙を10枚以上用意し、「リラックス」や「歯を離す」と書く

2電気のスイッチ、冷蔵庫扉、時計、パソコンモニターなど周辺に貼る

3歯を離すことは忘れる

4張り紙を見た時(1秒以内に)1回脱力する

 やり方:一度ぎゅっと噛みしめて肩を持ち上げ息を吸う→「はー」といいながら離す(ただ歯と歯を離すだけでは脳への刺激が弱いので刺激を強める方法です)

徐々に張り紙が目に入ると自動的に脱力行動が起きるようになります。2、3か月で歯の接触に気づくようになり、歯の接触に気づければ張り紙を見なくても脱力するようになります。さらに、歯の接触に気づく前に歯を離すようになっていきます。噛みしめ癖の方は、本来持っている歯が接触したら離すという反射を失って、歯を接触させているという行動になってしまっているためもう一度本来の反射を獲得する必要があります。そのため、なるべく脳の意識レベルは働かせないようにする必要があります。

まとめ

矯正治療を行う上でも、歯ぎしり(日中の噛みしめ癖)は装置の脱落、顎の位置の不安定さ、歯の移動、顎の関節の痛みなど様々な症状の原因となり治療の進行の妨げになることがあります。できることから、改善していきましょう!

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