歯科コラム

歯科分野でも使っている!ボトックスについて

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こんにちは江戸川区瑞江のステラ矯正歯科院長の西田です。本日のコラムでは先日受講してきた「歯科治療におけるボツリヌス菌の有効性」についてさっそくみなさんにお伝えいたします。まずはボツリヌス菌とはという初歩的なことから順にお伝えしていきます。

当院での取り扱いはありませんが、歯科で行われている施術は色々あるということを知っていただきさらに歯科治療の可能性に興味関心が深まってもらえれば嬉しいです。

ボツリヌス菌、その歴史

19世紀ごろ、ドイツ国内で腐食した食物による中毒が蔓延したことでボツリヌス菌が発見・研究されるようになりました。

またボツリヌス菌が全身の神経麻痺を引き起こすことから、手榴弾や爆弾に菌を仕込み、生物兵器として長年戦争で使用されてきた歴史があります。

ボツリヌス菌たった1gで1700万人を殺傷できるともされ、多くの命が犠牲となってきました。

ボツリヌス菌の医療応用

ボツリヌス菌は生物兵器として歴史の中で用いられてきましたが、1980年頃から世界中で「筋弛緩薬」として、医療応用されるようになりました。

具体的には、ボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素(たんぱく質)を筋肉内に投与することで、筋肉の過活動や緊張の改善を図る治療法「ボトックス注射」として用いられるようになっていきます。

筋肉の神経伝達を一時的に阻害することで筋肉の収縮が弱まり、筋弛緩作用が発揮されます。

毒素と聞くと驚いてしまうかもしれませんが、治療で用いるボツリヌス菌は、各製薬会社によって安全に管理されたものが使用されています。

また疾患によっては保険適応となりますが、歯科や美容分野で用いられる多くの場合は自費診療となります。

保険が適応される疾患に対して使用されるボツリヌス菌にはアレルギー作用はないとされていますが、万が一出てしまった場合に備えボトックス注射を施術している医院では、エピペンを常備し緊急対応できるようにしています。

※エピペンとは、重篤なアレルギーが起きた時に使用する注射型の治療薬です。

ボトックス注射の効果 施術後の注意点

ボトックス注射の効果が持続する期間は、症状の度合いや範囲(部位)によって異なるため、何度か施術を重ねる必要があります。

施術を重ねることで、筋肉が大きくなろうとするスピードが遅延されます。

一般的には、2~3日後から効果を発揮し、1ヶ月程度から効果の実感があり、3~6ヶ月間程度持続、またストレスがかかると効果を発現する期間は短くなるとされています。

施術後の注意として、他の部位への湿潤を避けるため、長時間の入浴やサウナ・激しい運動・過度な飲酒・注射部位を強く揉まないことが喚起されています。また上述したように効果の継続期間が短くなるため、ストレスにも気をつけましょう。

歯科におけるボトックス注射

歯科では以下のような場合に、ボトックス注射が応用されています。

  • ブラキシズム(噛みしめ・歯ぎしり)
  • 咬筋肥大(エラハリ)
  • 顎関節症
  • ガミースマイルの改善 など。

特に、ブラキシズムとそれに関連する咬筋肥大へのボトックス注射はニーズも高く、近年その効果が注目されるようになっています。

「咬筋」は噛む筋肉の中で一番大きな筋肉であり、下あごを引っ張り上げ、閉じる役割があります。

閉じる力が強過ぎてしまうと、歯列咬合の悪化・歯の破折・顎関節の不調・顔貌の変化といった様々な悪影響が起こります。

そうした症状を軽減する方法の一つとして、「ボトックス注射」が行われます。

歯科に関連するその他の効果

睡眠時無呼吸症候群を有する場合、マウスピースの装着が行われますが、就寝中の噛みしめや歯ぎしりがあるとマウスピースの破損が起きることがあります。ボトックス注射を行うことで、症状の緩和・マウスピースの破損を防ぐことを期待します。

咬筋肥大が顕著な場合、全唾液量の大半を分泌する耳下腺が潰されてしまっていることがあります。ボトックス注射による咬筋の弛緩により、耳下腺が本来の大きさに戻り、唾液量の分泌が回復することがあります。

美容外科におけるボトックス注射

ボトックス注射の使用としてもっとも認知されているのが美容目的です。

しわを軽減する目的だけでなく、肌をきれいにすることやリフトアップを目的として用いられています。

また、エチケットボトックスといって、脇などの過剰な発汗を抑える目的で用いられることもあります。いずれも自費診療となるため、それなりの費用が必要となります。

まとめ

ボツリヌス菌を利用した「ボトックス注射」についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。

当院で取り扱ったり積極的に勧めていくわけではありませんが、世間的に美容目的という認識が強いものが、実は以前から疾患治療として用いられていたり、歯科の分野でも応用が広がってきています。

こちらの記事が、歯科治療の方法が日々進化していることを知っていただく機会になれば幸いです。

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