江戸川区瑞江のステラ矯正歯科院長の西田です。
矯正治療中には、いつもよりも丁寧なブラッシングが必要です。
とくに子どもの矯正でよく使われるワイヤー装置には細かな部品がついているため、磨き残しに注意しなければなりません。
蓄積した古い汚れは、歯肉炎やむし歯などの原因となります。
今回は、子どもの矯正治療で注意したい代表的な歯の病気である「歯肉炎」について紹介します。
歯肉炎のセルフチェック
まずは、歯肉炎について簡単にチェックしてみましょう。
・甘いものが好き
・おやつの時間が決まっていない
・ジュースを毎日飲んでいる
・口で呼吸している
・歯磨きに自信がない
・歯磨きの時、痛みはないが出血する
当てはまるものが多いほど、歯肉炎のリスクが高くなります。
歯肉炎の原因と特徴
歯周病という歯の病気の初期症状を歯肉炎と呼びます。
厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、5~14歳の小学生・中学生のうち、3人に1人が歯肉炎や歯周病にかかっているとのことです。
歯肉炎・歯周病の主な原因は、歯磨きにより落としきれない古い汚れ=プラークです。
プラークが歯と歯茎の間にたまってしまうとさらに細菌が繁殖しやすくなり、歯ぐきに炎症を引き起こします。
たまったプラークは、やがて歯石へと変化します。
歯石がたまると、歯磨きだけでは取り除けなくなり、歯と歯ぐきの間にある溝がどんどん深くなってしまいます。
そうなるとますますプラークがたまりやすくなり、やがて歯を支える歯槽骨が溶けて歯肉炎から歯周病へと悪化してしまうのです。
歯周病を放置しておくと、症状が悪化していき、重度なものになると歯を支えるべき歯槽骨が大きく破壊されてしまいます。
歯がグラグラして抜けやすくなり、大切な歯を失ってしまうかもしれません。
初期症状を見つけたときには、すぐに治療を受けるとともに、プラークがたまりやすい生活習慣を改めるようにしましょう。
歯肉炎を防ぐ口腔ケア
子どもの矯正治療中に起こるかもしれない歯肉炎を防ぐためには、丁寧な口腔ケアが必要です。
ここでは口腔ケアの中でも基本の歯ブラシを使ったブラッシング方法について紹介します。
・磨く前にはブクブクうがい
歯磨きを開始する前に、まずは軽くブクブクうがいをしてください。
ブラッシング前にうがいをすることで、大きな汚れや食べ物のカスを洗い流せます。
・鏡を準備しよう
歯を磨きやすくするためには、鏡の利用がオススメです。
口の中がはっきり見える鏡を使って、歯ブラシの先が狙った部分にあたっているかを確認しながら磨いていきましょう。
・角度を変えて磨く
歯を1本ずつ3方向から角度を変えてみがきましょう。
汚れがつきやすいような「歯の先端・装置の下側」、「歯の間・装置の真ん中」、「歯と歯ぐきの間・装置の上側」は、とくに注意して磨いてください。
・振動させるように動かす
歯を磨くときには、細かく振動させるようにして磨きましょう。
ペンのように歯ブラシを持ち、毛先を使いながら軽い力で動かしてください。
・各種アイテムを利用する
歯ブラシだけで磨き残しがあるときには、タフトブラシ、歯間ブラシやデンタルフロスなどのアイテムを使ってみるといいかもしれません。また、おやつには糖分の多い飴やジュースは控え、キシリトールのガムに置き換えましょう。ガムは咀嚼による唾液の分泌を促すとともに、べたつきやすいプラークをサラサラとした性状に変える働きもあります。
子どものうちから、食後の歯磨きを習慣づけることは大切です。
子どもだけでは磨き残しの心配があるときには、大人が仕上げに磨きます。
毎日の歯磨き習慣で、矯正治療中の歯肉炎・歯周病の発生リスクをおさえましょう。
まとめ
子どもにとって、歯周病の初期症状である歯肉炎は珍しい病気ではありません。
とくに矯正治療中は、いつも以上に磨きにくい状態となるために丁寧な歯磨きが大切です。
歯肉炎になりにくい生活習慣を心がけながら、毎日の歯磨き習慣でキレイな歯を保ちましょう。
江戸川区瑞江の矯正治療専門の歯科医院である当院では、子どもから大人まで矯正治療が受けられます。
お子さまの矯正についてご興味があるときには、いつでもお気軽にご相談ください。