こんにちは!江戸川区一之江・瑞江のステラ矯正歯科 院長の西田です。
今回のコラムは前回に引き続き、「矯正治療と審美性について」のお話をしていきます。
(第一弾「矯正治療と審美性」コラム https://stella-ortho.com/blog/2021/09/09/__trashed/に興味がある方はご覧ください。)
目次
ガミースマイルって聞いたことがありますか?
歯茎や歯肉を意味する英語である「gum」の形容詞「gummy」から、
話している時や笑った時に上あごの歯茎の部分が大きく見える口元を「ガミーフェイス」「ガミースマイル」と呼びます。
このガミースマイル、歯茎が大きく見えることを主訴としていますが、コンプレックスになり矯正治療を始める方もいらっしゃいます。
ガミースマイルの原因として大まかに、3つに分けられます。
- 骨格や歯によるもの
- 上唇によるもの
- 歯茎によるもの
骨や歯が原因となる場合
上顎前突(いわゆる出っ歯)の場合、ガミースマイルを引き起こしやすくなります。
唇に対し上あごの歯茎のアーチ部分が相対的に長くなるので、歯茎部分が唇に収まりきらずに出てしまったり、歯茎部分が上唇を押し上げ歯茎が露出してしまったりということもあります。
また歯の面積が小さかったり、生えている位置が低かったりする場合も、相対的に歯茎が見える面積が増えてしまいます。
上唇が原因の場合
上唇が薄い場合もガミースマイルになりやすくなります。
通常、上の歯茎は口が開いた状態でも上唇に隠れますが、上唇が薄いと持ち上がりやすくそれにともない歯茎が見えやすくなり、笑うとさらに歯茎が大きく見えガミースマイルとなります。
また上唇を持ち上げる筋肉である「上唇挙筋」が強すぎると笑った時に余計に上唇を持ち上げてしまい、歯茎が大きく見えてしまうこともあります。
上唇挙筋は上唇と小鼻を引き上げる働きがあります。適度に筋力があると、口元をふっくらさせ若々しく見せてくれますが、筋力が強すぎると歯や骨に問題がなくとも、唇が歯茎の上まで上がってしまいます。
上唇挙筋に強い緊張感のある人は、笑ったときに上唇が薄くなるのが特徴です。
歯茎が原因の場合
歯や骨格に問題がなくても、歯茎が発達して歯茎の粘膜が歯を覆ってしまうこともあります。そして歯の見え方が小さくなるため、ガミースマイルになってしまうこともあります。
ガミースマイルの治療法について
骨格や歯並びが原因になっているガミースマイルの場合、矯正治療をおこなうことで、ガミースマイルの問題も解消されやすくなります。
通常の矯正治療のほか、外科手術を伴う矯正治療や、矯正用インプラントを用いた矯正治療が選択肢として挙げられます。
矯正治療では、歯の位置を上げることや歯並び全体を後ろに引いて歯を動かしていきます。
矯正以外の分野では、歯肉を切除して形を整える方法やボトックス治療・上唇粘膜を切除する方法などがあるようです。
エラの張った顔??
いわゆるエラの張った顔というのは角ばったフェイスラインで、ベース顔というような言い方をされたりもします。
これには噛む筋肉の中でも一番大きな筋肉である咬筋(こうきん)という筋肉が関係します。
咬筋は頬骨と下あごをつなぐ筋肉で、下あごを引っ張り上げる働きがあり(閉じる動作)、それによって私たちは食べ物をすり潰して食べることが可能になります。
とても力強い筋肉で、何十キロの重さのものを持ち上げられるパワーがあるといわれています。
しかし大きなパワーを発揮できる反面、凝り固まってしまうと様々な影響を及ぼします。
咬筋の凝りがフェイスラインに現れると、野球のホームベースのよう角ばった形へと変化していきます。こういったエラの張った顔についての悩みがきっかけで矯正治療を開始する方もいらっしゃいます。
噛む力が発達し過ぎる原因
咬筋が発達してしまう大きな原因は「長時間、上下の奥歯が接触していること」にあります。
この癖を無意識に日常的におこなっていることで、咬筋に大きな負荷がかかり、凝りとして現れます。
この癖を持つ人は大変多く「現代病」ともいわれています。
デジタル機器を使用したデスクワーク中心の生活スタイルが引き金となっています。
前屈みの姿勢でパソコンに向かっている、背中や腰を丸めてスマホをいじっているなどの姿勢は、首が前に出過ぎてしまいます。重たい頭を支えるために、上下の歯を接触させることになってしまうのです。
エラ張り顔に対する治療法
咬筋の発達した人の歯並びは、自分の噛む力で奥歯を潰してしまうため、噛み合わせの深い歯並びとなっています。そのため矯正治療では、奥歯の丈を本来の高さまで戻す治療がおこなわれます。
奥歯の高さを戻すことで顔の高さのバランスが改善するため、フェイスラインも改善します。
矯正治療と同時に「接触癖」を取り除くことや、凝り固まった筋肉をほぐすことが必要となります。
接触癖があってもエラが張るかどうか、歯並びに影響を与えるかどうかは、個人差があります。
咬筋が元々発達している人はそもそも噛む力も強いため、「接触癖」による影響も受けやすい状態にあります。
歯科医院による矯正治療以外では、咬筋凝りの緩和法としてボトックス注射などがあるようです。
まとめ
2回にわたり矯正治療と審美性についてお話しましたが、いかがだったでしょうか。
審美性が改善された歯並びや顔貌になった患者様皆さんに、自信を持って笑えるようになったと言っていただけます。矯正治療を専門としている当院としてはとても嬉しいことです。
そして、仮に審美性の改善がきっかけで始めた矯正治療であっても、当院での通院を通じて、口腔環境に対する予防意識や「話す・食べる・飲み込む」といった口の機能の大切さを伝えていきたいと思っています。
お口のセルフケアを向上させることは、健康寿命につながっていきます。
またこの話題に関しては、いずれお話しさせてください。
ステラ矯正歯科は女性医師が提供する矯正治療専門の歯科医院です。瑞江、一之江、船堀周辺で矯正治療をお考えの方はぜひ当院にご相談ください。